水戸の外壁塗装業者コラム

外壁塗装の選び方は外壁素材のタイプと目的で決める

外壁は雨風から建物を守る重要な部分であり、傷んで不具合が出てしまう前に適切な塗装工事で耐用性や断熱性、美観を保つことが家を長持ちさせるポイントです。

塗装工事に用いる塗料はさまざまな種類がありますが、まず外壁の素材にあったものを選ぶことが外壁を長持ちさせるポイントです。その上で予算や目的を考慮し最適な塗料を選択しましょう。

1.外壁の種類

外壁の素材には大きく分けて窯業系サインディング、金属系サイディング、木材、モルタル、ALCの5つの種類があります。適応する塗料を知るためにも、まず外壁素材の種類について見ていきましょう。

1-1.窯業系サイディング

サイディングとは薄い板状の外壁材のことです。窯業系サイディングはセメントに繊維質の材料を混ぜて焼き上げたもので、現在約7割の戸建て住宅で使われています。耐震性や防火性に優れ、低コストであることやデザインの豊富さが魅力です。塗り替え時期の目安は7〜10年程度です。

1-2.金属系サイディング

表面は金属で内側は断熱材が貼られたもので、軽量で低コスト、断熱、耐震、防水性に優れています。ただしサビや腐食、傷に弱いため、防サビ塗装が必要です。塗り替え時期の目安は10〜15年程度です。

1-3.木材

いわゆる板張りの壁材でナチュラルな風合いと断熱性のよさが魅力ですが、雨や火に弱く価格が高めです。経年変化で色が変わっていきますが、耐久性の面で見ると塗り替えは10年前後です。

1-4.モルタル

昔からある外壁素材で、防水シートを貼った土台にセメントと砂を混ぜて練ったものを塗っていきます。塗り方次第でさまざまなティストを表現できる手作り感はありますが、紫外線や雨の侵入でひび割れが起きやすくなってしまうのです。

またモルタルがひび割れすると塗装だけでメンテすることは難しく、モルタルごと張り替えの可能性が高くなります。塗り替え時期の目安は5〜13年程度と幅があります。

1-5.ALC

高温高圧蒸気養生した厚みのある軽量気泡コンクリートのことで、空気の層があるため他の外壁素材に比べ10倍近くの断熱性があります。その他耐火性、遮音性にも優れていますが、防水性が低いため外壁表面は必ず防水塗料で保護しなければなりません。経年劣化で防水性が保てなくなるため、10年以内に塗り替えをする必要があります。

2.塗料の特徴を知り外壁素材との相性で選ぶ

主な外壁用の塗料はアクリル塗料、ウレタン塗料、シリコン塗料、フッ素塗料、ラジカル塗料、浸透型塗料の6種類になります。外壁素材の種類によっては使わない方がよいものもあるので注意が必要です。

2-1.アクリル塗料

最も安価で艶と発色のよさが特徴ですが、耐用年数が3〜8年と低くひび割れが生じやすいため、頻繁に塗り替えたり部分的な使用に向いています。サイディング系の外壁に使われますが、木材に塗る場合は木目が消える造膜仕上げとなります。

2-2.ウレタン塗料

比較的安価で耐用年数は5〜10年です。特徴としては柔らかい素材で密着性がよいため、金属サイディングのような表面がツルツルした素材から凹凸のある窯業系サイディング、モルタルまでしっかり塗れます。またウレタン塗料は弾力性があるため、素地が動きやすい木質系にも向いています。

2-3.シリコン塗料

気候の変化、耐熱性に優れ汚れもつきにくいのが特徴です。耐用年数は10〜15年と比較的長く現在最も多く使われている塗料です。水で薄めて使う水性タイプは刺激臭がなく、作業する人にも家の中の人にもやさしい塗料といえますが、密着力がやや弱いため金属系サイディングにはあまり向かないでしょう。

2-4.フッ素塗料

成分は合成樹脂にフッ素が含まれた塗料で、耐久性、耐熱性、防水性、防カビ・防藻性に優れています。その機能の高さや耐用年数が15年〜20年と大変長いことからこれまで高層ビルや飛行機の塗装に使われてきましたが、1回あたりのコストはどうしても高くなります。

しかし塗り替え頻度が少なくなるため長い目でみるとコスパがいいともいえるのです。窯業系サイディングや金属系サイディング、モルタル、ALCといった外壁に塗装が可能で艶のある仕上がりになります。

2-5.ラジカル塗料

ラジカルとは外壁の塗料に含まれる顔料が、酸素、水、紫外線に触れることによって発生する退化因子のことです。このラジカルの発生を防制御するラジカル塗料は高耐候酸化チタンと光安定剤が含まれており、塗膜劣化やカビ、藻の発生を防ぎ外壁を守ります。

耐用年数は8〜16年で、コストはシリコン塗料とほぼ同じくらいの手軽さです。またラジカル塗料は窯業、金属、モルタル、ALCそして木材までさまざまな外壁と相性がよいのも大きな特徴です。

2-5浸透型塗料

木材を使った外壁には元の木の風合いや木目を生かした浸透型塗料があいます。表面に膜を張らないので木の伸び縮みを妨げず、防カビ効果で木を守ります。しかしその耐久性は低く3年に1度は塗装しなければ効果を維持できません。

3.特殊効果のある塗料

気候や家の向きによっては通常よりも高い断熱性や耐久性が求められるケースもあります。そんな時に効果を発揮するのが特殊効果のある塗料です。

3-1.遮熱塗料

南向きや西陽の射す住宅は、夏場温度が上昇し冷房費もかさみます。そこで熱を反射させて温度の上昇を防ぐのが遮熱塗料です。温度が上がりにくいだけでなく耐久性が高くなることも魅力です。

3-2.光触媒塗料

雨と日光の力を借りて壁をセルフクリーニングするのが光触媒塗料です。汚れを自動的に落としてくれるので耐久性がぐんと高まります。
 

3-3.無機塗料

一般的な有機塗料は中に含まれる樹脂成分の分解によって劣化が進みますが、ガラスなどの無機物が主成分である無機塗料は、樹脂成分の分解がないため劣化がほとんど起こりません。

そのため耐用年数は20年以上と長く、カビや苔も発生しにくいこと、さらに無機物が主であることから耐火性が優れていることも大きな特徴です。高価ですが、1軒の住宅を長きにわたって住み続けたい人にぴったりの塗料といえます。

4.まとめ

現代は特殊塗料も含めさまざまな外壁用塗料が開発されています。その効果を生かすためには外壁のタイプや目的、立地条件にあう塗料を選ぶことはもちろん、常日頃から外壁の状態を確認し傷む前にメンテナンスをすることです。

外壁塗料の知識を携えて、まずはあなたの家の外壁の健康状態をチェックすることをおすすめします。

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